



楽天銀行やソニー銀行などのネット銀行に申し込むと、デビットカードが送られてきます。しかし、使い方がいまいちわからない人も増えています。
筆者が友人の家計についてアドバイスするときも、「デビットカードとクレジットカードの違いがよくわからない」という相談があります。
デビットカードは、クレジットカードとは兄弟のような存在です。使い方も同じですし、使う場面も似てます。
しかし、使うシーンによってデビットカードを使ったほうがいい人、クレジットカードを使ったほうがいい人に別れます。
今回は、デビットカードとクレジットカードの違いを事例を交えながら解説します。
目次
- 1 本当に似ているデビットカードとクレジットカードの使い方
- 1.1 銀行が発行するのがデビットカード、カード会社が発行するのがクレジットカード
- 1.2 審査がないのがデビットカード、審査があるのがクレジットカード
- 1.3 即時銀行口座から引き落としがデビットカード、1カ月~2か月後に引き落としがクレジットカード
- 1.4 支払いが1回払いなのがデビットカード、支払いを分割払いできるのがクレジットカード
- 1.5 限度額があるのがクレジットカード、限度額が預金なのがデビットカード
- 1.6 ついつい使ってしまうのがクレジットカード、使いすぎないのがデビットカード
- 1.7 家計簿アプリで管理ができるクレジットカード、家計簿アプリの管理が楽なのがデビットカード
- 1.8 不正利用の補償が手厚いのがクレジットカード、不正利用の補償が少し弱いのがデビットカード
- 1.9 ETCが通れるのがクレジットカード、ETCが通れないのがデビットカード
- 1.10 スーパーのレジで買い物ができるのがクレジットカード、スーパーのレジでお金も引き出せるのがデビットカード
- 1.11 海外旅行で、ATMからお金を借りるのがクレジットカード、お金を引き出すのがデビットカード
- 1.12 旅行先のトラブルに強いのがクレジットカード、トラブルに弱いのがデビットカード
- 1.13 ゴールドカードの審査がないのがデビットカード、ゴールドカードの審査が厳しいのがデビットカード
- 1.14 ガソリンスタンドで優遇されるのがクレジットカード、使えないことがあるのがデビットカード
- 1.15 ネットショッピングで有利なのがクレジットカード、手間がかかるのがデビットカード
- 1.16 Jdebitキャッシュカードで買い物ができるのがデビットカード、クレジットカードカードで買物ができるのがクレジットカード
- 1.17 比べてわかる、クレジットカードとデビットカードどっちを持ったほうがいい人
- 2 まとめ
本当に似ているデビットカードとクレジットカードの使い方



デビットカードとクレジットカードの使い方は同じです。コンビニで使った例を下記に出します。
- 商品を買う
- 「カードで」と店員に告げる
- 店員にカードを渡す
- カードでの支払い終了後、商品・カード・レシートを受け取る
クレジットカードもデビットカードも見た目は全く同じです。大きく違うと言っても、ほとんど差がないように感じます。使い方も変わらないからです。
実は、デビットカードとクレジットカードは個性があります。それも大きな違いです。
クレジットカードやデビットカードの違いを理解することで、使うべきシーンが見えてきます。
銀行が発行するのがデビットカード、カード会社が発行するのがクレジットカード


それぞれの発行元は以下のとおりです。
デビットカード
VISA、JCBなどの国際ブランドと提携した銀行
クレジットカード
VISA・MasterCard、JCBなどの国際ブランドと提携した銀行やカード会社
使い方が同じなのに、発行元が違う理由は、クレジットカードとデビットカードの「特徴が違う」からです。デビットカードのクレジットカードの特徴を解説します。
デビットカード
クレジットカードは「支払い後の口座引き落とし」です。デビットカードは、「商品を購入後、すぐに商品代が本人の口座から引き落とし」されます。
口座内の預金がなくなると、商品の代金を支払うことができません。銀行が代金を肩代わりするリスクを防ぐためです。
このように、「商品代を利用者が支払うこと」がデビットカードの特徴です。
クレジットカード
クレジットカードは銀行やカード会社が商品代金を立て替えます。
立て替える理由は、クレジットカードカード発行前に、銀行やカード会社が本人の返済能力を審査しているからです。
クレジットカード発行後、手元に現金がなくても、カード会社が代わりに商品代を支払ってくれます。
銀行やカード会社への返済を繰り返す度に、信用情報として登録され、より上級のカードが発行しやすくなります。
このように、カード会社が「商品代を立て替える」のがクレジットカードの特徴です。
下記に要点をまとめます。
- 当日中に、銀行口座から支払われるのがデビットカード
- 後日、銀行とカード会社の指定日に口座から引落されるのがクレジットカード
迷ったときは、支払うのがデビットカード、返済するのがクレジットカードと覚えてもらうといいです。
審査がないのがデビットカード、審査があるのがクレジットカード


デビットカードは、「15歳以上なら誰でも発行」ができます。商品代を銀行口座から引き落とすからです。
このため、クレジットカードの発行ができない高校生や主婦でも、デビットカードは発行されます。「審査の必要がない」からです。
実際に、お小遣いとして、デビットカードを渡す家庭も増えています。ただし、中学生は発行ができないため注意が必要です。
一方、クレジットカードは発行するためには審査があります。
クレジットカードの審査基準は、
- 18歳以上
- 年齢
- 年収
- 職業
- 家族構成
- 借金
- これまでの支払履歴
となります。上記以外にも銀行やカード会社によって、独特の審査審査があり、基準を満たさない場合は、クレジットカードは発行されません。
審査をする理由は、「貸し倒れを防ぐため」です。クレジットカードは利用者にお金を貸すため、常に貸し倒れのリスクがあります。
もし、借金のある人や収入の低い人にクレジットカードをした場合、貸した金額を回収できない可能性が高いです。そうならないために、事前に審査をすることで貸し倒れを防ぎます。
即時銀行口座から引き落としがデビットカード、1カ月~2か月後に引き落としがクレジットカード


デビットカードの特徴は、「即時」銀行口座から引き落としです。引き落としの基本的なタイミングは下記の通りになります。
デビットカードの支払いタイミングは、
- デビットカード商品を決済する
- 「売上確定通知」がリアルタイムで銀行に送られる
- ショップから「取引情報通知」が銀行に送られる
- 「売上確定通知」と「取引情報通知」を銀行側で照らし合わせる
- 決済手数料を引いた金額をショップの口座に入金をする
- 商品代がデビットカード利用者の銀行口座から引き落とされる
となります。上記のタイミングを決済システムを通じて、即時銀行口座から口座引落しされます。
ただし、古い決済システムを採用している店舗では、「取引情報通知」が遅れることがあり、引き落としにタイムラグが発生します。
この場合、口座引落しが数日から1ヶ月程度かかるケースも有るため、注意が必要です。
反対に、クレジットカードは、クレジットカードは、「1ヶ月~2ヶ月後」に引き落とされます。
クレジットカードの支払タイミングは、
- クレジットカードで商品を決済する
- 「売上確定通知」がリアルタイムでカード会社に送られる
- ショップから「取引情報通知」がカード会社に送られる
- 「売上確定通知」と「取引情報通知」をカード会社で照らし合わせる
- 決済処理を行う
- カード会社から決済手数料を引いた金額をショップの口座に入金をする
- カード利用後、1~2ヶ月後にカード会社から利用金額をカード利用者本人に通知する
- カード会社が指定した口座引き落とし日にクレジットカード利用者の銀行口座から代金が引き落とされる
の流れになります。デビットカードと違い、1~2ヶ月後に商品代が引き落とされるのがクレジットカードの引き落としの流れです。
デビットカードをもつことで、「商品代の決済を待つ必要がなくなります」。
支払いが1回払いなのがデビットカード、支払いを分割払いできるのがクレジットカード


デビットカードの支払い方法は、「1回払いのみ」です。支払ったその日に銀行から預金が引き落とされるからです。
もし、分割払いをした場合、銀行が商品代を肩代わりする形になります。支払日に口座預金がない場合、銀行は大損です。
未払いを事前にを防ぐために銀行は1回払いを限定にしています。このように一回払いがデットカードの原則です。
反対に、クレジットカードは、「分割払いが可能」です。リボ払いや分割手数料を取ることで、貸し倒れのリスクを少なくしています。
クレジットカードの支払い方法は、
- 1回払い
- 分割払い(回数を決めた上での支払い)
- リボ払い(一定金額の支払い)
となります。利用者側も金額を少なくしたコツコツ返せるため、負担が少なくなります。ただし、長期間になると金利や分割手数料も高額になるため注意が必要です。
特にリボ払いは、金額によっては金利だけを払い続けるパターンも存在します。金額が決まっているため、金利まで行かないからです。
こうならないためにもリボ払いは注意する必要があります。
限度額があるのがクレジットカード、限度額が預金なのがデビットカード


クレジットカードには「限度額があります」。個人の信用情報を元に限度額が決められているからです。
年収が低いフリーターや学生のクレジットカードの限度額は低く、年収の多い経営者や会社員はクレジットカードの限度額が多くなります。
返済能力のある人に多く貸すことで、手数料収入が多くもらえるからです。
このように、クレジットカードは個人の信用情報をもとに限度額が決められます。
一方で、デビットカードは「限度額がありません」。デビットカードの限度額は銀行口座の預金だからです。
預金さえあれば、収入の少ないフリーターや学生でもデビットカードを使って、車などの高額な買い物ができます。限度額のない「クレジットカードにはない利点」です。
もし、迷ったときは、限度額がないのがデビットカード、限度額があるのがクレジットカードと覚えておくといいでしょう。
ついつい使ってしまうのがクレジットカード、使いすぎないのがデビットカード


クレジットカードは、「使いすぎのリスク」があります。クレジットカードは後払いだからです。
支払いを後に回すことで、現金を多く使えますが、何かあった時に困ることになります。
買いすぎた後に待っているのは高額の支払いです。一括払いでは、支払えないため、分割払いやリボ払いにする人もいます。
友人の例だと、ボーナス前に奮発しすぎた結果、30万以上の買い物をしてしまいました。ボーナスがなくなったという笑い話で済んでいますが、クレジットカードの怖いところです。
使いすぎには、対策があります。使う度に、使った金額と同じ金額を口座に入れることです。
使う度に口座を入れることで、デビットカードと同じような支払いができます。ただし、常に注意が必要です。
使いすぎるクレジットカードとは違い、デビットカードは「使いすぎることはありません」。デビットカードの限度額は預金だからです。
使いすぎても、預金の範囲で収まるため、使いすぎることはないです。クレジットカードを使いすぎた友人に貸したところ、預金の範囲内でやりくりができるため、ありがたいと喜んでいました。
このように、カードを使いすぎることがなくなるのがデビットカードの特徴です。
家計簿アプリで管理ができるクレジットカード、家計簿アプリの管理が楽なのがデビットカード


家計簿アプリを使うことで、家計の管理が楽になります。すべての支払いを登録すれば、自動的に計算してくれるからです。
家計簿アプリにクレジットカードやデビットカードを登録すると、家計簿を楽につけることができます。
特に楽なのがデビットカードです。「口座一つで支払いが完結」するため、支払う口座の数が少なくなります。
実際、登録作業も少なくなりました。クレジットカードと比べると明らかに楽です。
反対に、クレジットカードは、デビットカードに比べると手間がかかります。
クレジットカードを使う場合、家計簿アプリに必要な情報は、
- クレジットカード番号
- 銀行口座口座番号
- 電子マネーの番号
- レシート
です。クレジットカードの枚数が多ければ多いほど、連携するカードも多くなるのが家計簿アプリの特徴です。
クレジットカードに対し、デビットカードなら口座番号だけで済みます。
また、マネーフォワードなどの代表的なアプリは、対応していない銀行やクレジットカード会社も多いです。
対応してない銀行やクレジットカード会社は自分で登録することになります。デビットカードも同じといえば同じですが、クレジットカードは作業をする上では、少し面倒になりそうです。
不正利用の補償が手厚いのがクレジットカード、不正利用の補償が少し弱いのがデビットカード


デビットカードもクレジットカードで共通して怖いものが「不正利用」です。特にデビットカードは不正利用されるとお金が消えると同じなため、不安になります。
もし、不正利用された場合、補償されるのは同じですが、デビットカードはクレジットカードに比べると補償が弱いです。
一般的なデビットカードだと、最高で100万円までしか補償されません。
このように、補償が弱いのがデビットカードの弱点です。
対策は、
- 限度額を抑える
- 利用明細をチェックする
- 専用のデビットカードを作る
- イオン銀行で発行する
です。限度額を抑えることで、弱点をカバーできます。もしくは、全額補償されるイオン銀行デビットカードを発行することです。
こちらは、クレジットカードと同じ基準で審査されますが、確実に補償されます。クレジットカードを発行できる人なら使うのも手です。
デビットカードの補償が弱い一方で、クレジットカードの補償は手厚いです。不正な利用をされたらすぐに利用停止することもできますし、カード側でも常にチェックをしています。
もし、不正利用が判明しても、申請さえしていれば、その間の負担額はゼロです。デビットカードだと、引き落とし後に返金手続きが行われるため、返金まで時間がかかります。
ETCが通れるのがクレジットカード、ETCが通れないのがデビットカード


実は、「ETCデビットカードは存在しません」。理由はETCのシステムにあります。
ETCのシステムは、ETCゲート通過後に料金を精算するシステムのため後払いです。もし、デビットカードでETCを使った場合、下記の問題が発生します。
- 残高不足のときはどうするのか?
- 後払いにするなら、費用は誰が負担するのか?
一番大きな問題は、口座の残高不足です。高速料金を精算する時に、口座残高が不足するとETCバーが開きません。
車が開かないゲートに衝突した場合、後続車を巻き込んだ大きな事故になる可能性があり、非常に危険です。
後払いという解決法はありますが、その時立て替えるのは銀行です。
引き落とし日に口座が残高不足になった場合、銀行が費用を負担することになります。銀行にとっても、ETCデビットカードを発行したくありません。
このようなことから、後払いという問題を解決しない限り、ETCデビットカードが登場することはなさそうです。
スーパーのレジで買い物ができるのがクレジットカード、スーパーのレジでお金も引き出せるのがデビットカード


デビットカードも、クレジットカードも対応レジがあれば、スーパーやコンビニで買い物ができます。ただし、大きく違う点があります。
それは、デビットカードには「キャッシュアウトサービス」があることです。
キャッシュアウトサービスは、レジから現金を引き出すことができるサービスです。海外ではメジャーなサービスでしたが、日本でも2018年4月に解禁されました。
有名なスーパーだと、イオングループの一部店舗が少額のキャッシュアウトサービスに対応しており、全国のイオンでも順次拡大予定です。クレジットカードではできないサービスのため、注目を集めています。
手順は下記のとおりです。
- デビットカードを店員さんにみせる
- 「キャッシュアウトサービスお願いします」と告げる
- 金額を告げる
- 現金をもらう
上記の手順で、スーパーでも現金が引き出せます。ただし、イオングループでは対応レジが限られているため注意が必要です。詳しくは下記の店舗で確認してください。
都道府県 | 店舗名 |
---|---|
青森県 | イオン七戸十和田駅前店 |
秋田県 | イオン中仙店 |
宮城県 | イオン気仙沼店(移動販売車) イオン千代中山店 |
埼玉県 | イオン川口店 イオン北浦和店 |
長野県 | イオンスタイル松本 |
岐阜県 | イオン各務原店 イオン岐阜店 |
静岡県 | イオン浜松市野店 イオンスタイル富士宮 |
愛知県 | イオン熱田店 イオン新瑞橋店 イオン大高店 イオン岡崎南店 イオン蒲郡店 イオンナゴヤドーム前店 イオンスタイル常滑 イオンスタイル豊田 イオンスタイル長久手 イオンスタイル東浦 イオンスタイルワンダーシティ |
三重県 | イオン尾鷲店 |
滋賀県 | イオンスタイル草津 |
京都府 | イオン久御山店 イオン高の原店 |
大阪府 | イオン高槻店 イオンりんくう泉南店 イオン大日店 イオン野田阪神店 イオン堺北花田店 イオン大阪ドームシティ店 イオンスタイル茨木 イオンスタイル堺鉄砲町 |
兵庫県 | イオン明石店 イオン神戸北店 イオン三田ウッディタウン店 イオンスタイル伊丹 |
奈良県 | イオン登美ヶ丘店 イオン大和郡山店 イオンスタイル橿原店 |
出展:イオン銀行
海外旅行で、ATMからお金を借りるのがクレジットカード、お金を引き出すのがデビットカード


デビットカードは、海外旅行に行った時に、「ATMから現地通貨を引き出す」ことができます。
引き出す時ににかかるのは、「数%の手数料のみ」です。キャッシングができない高校生の海外修学旅行に持たせると非常に便利になります。
クレジットカードが使えない高校生でも、旅行先でお土産を買うことができるため、家族としても安心です。
クレジットカードでも、同じような事はできます。扱いはキャッシング扱いです。借りた期間の金利手数料がかかります。
このため、現地通貨との手数料と比べて少し不利です。
旅行先のトラブルに強いのがクレジットカード、トラブルに弱いのがデビットカード


海外旅行で怖いのがケガや病気です。海外などの旅行先で病気になった場合、保険の適用外になるため、金銭的な負担が大きくなります。
そこで、おススメしたいのがクレジットカードです。クレジットカードに「付帯保険がついている」ため、旅行先で病気やケガになっても補償されます。
他にも旅行先のトラブルをカバーできるのがクレジットカードの特徴です。
一方、デビットカードには付帯保険ついているものは限られており、補償内容も「クレジットカードと比べると弱い」です。
補償がないものもあるため、付帯保険に限って言えばデビットカードは弱くなります。付帯保険がついているものありますが、年会費がかかるものが多いです。
もし、デビットカードをもつなら、旅行保険に入るかクレジットカードを発行したほうが良さそうです。
このときのポイントは、持っているだけで補償される自動付帯のクレジットカードを持っておくと安心して利用ができます。
ゴールドカードの審査がないのがデビットカード、ゴールドカードの審査が厳しいのがデビットカード


デビットカードでゴールドカードを発行する場合、「年会費のみで審査がありません」。お金を貸す必要がないからです。
このため、簡単にゴールドカードを持つことができます。
一方で、クレジットカードのゴールドカードを発行する場合、「厳重な審査」がかかります。
審査に落ちた場合、ゴールドカードは発行されません。実際、ステータス証明のためにゴールドカードを持つ人もいるくらいです。
デビットカードとクレジットカードのゴールドカード発行基準は下記のとおりです。
デビットカード
- ゴールドカード発行審査なし
- 年会費あり
クレジットカード
- ゴールドカード発行審査あり
- 年会費あり
このように、ゴールドカードの発行でも審査がないのデビットカードの特徴です。
クレジットカードは審査は厳しいですが、空港の有料ラウンジが無料で使えるなどの付帯サービスが充実しています。
ガソリンスタンドで優遇されるのがクレジットカード、使えないことがあるのがデビットカード


クレジットカードはガソリンスタンドでは、とても「優遇」されています。
ガソリンスタンドごとに給油用のクレジットカードを発行し、値引き合戦になっているからです。殆どの場合、年会費は無料のためお得になります。
カードも発行するだけでも2円引き、月の利用額に応じて7円引きが適用されるためお得です。
一方で、デビットカードは、ガソリンスタンドでは「使えないことがあります」。高速道路と同じく、ガソリンの量によって、金額が変わるからです。
支払いの際に、預金の残高がない場合、引き落とし不能になり、銀行側が立て替えることになります。
銀行側も解決策として、引き落としまでに1~2週間かかるようにしているものの、デビットカードの対応をしてないガソリンスタンドが存在するのが現状です。
また、ガソリンスタンド以外にも支払えないところが存在します。使えない理由は、デビットカードの特徴である即銀行口座引き落としが原因です。
支払いができない代表的なショップは、下記になります。
デビットカードの決済できない代表的なショップ
- ガソリンスタンド
- インターネットサービスプロバイダ
- 飛行機の機内販売
- 生命保険・損害保険
- Adobeなどのソフトの月支払い
- ケーブルテレビ
- 一部FX関連業者
- 高速道路
- ウォーターサーバー
使えない店舗は下記にまとめましたので、ご覧ください。
SMART ICOCA(購入・チャージ) | ソフマッププレミアムクラブ | EXPOコンテンツ |
ワイモバイル | ひかりTV利用料 | おさいぽ! |
777TOWN.Net | ウォーターダイレクト | ウォーターダイレクト |
ショウタイム | フレシャス | 阪急キッチンエール |
SAPICAオートチャージ | プレミアムモバイルクラブ | TSUTAYA TV |
dマーケット | オリコンミュージックストア | ニコニコプレミアム |
LEONET | クラブダムドットコム | 日本生命保険 |
mopita | クリクラ | P-WORLD |
radiko.jpプレミアム | コミックシ-モア | フジテレビジョン |
アーティストサイト | コミックフェスタ | プレミアムウオ-タ- |
アイペット損害保険 株式会社 | サントリー天然水宅配サービス | ブロ-ドメデイアコンテンツ |
アットコスメプレミアムサービス | JRA-VAN | まぐまぐ! |
E.G. family mobile | ジャストシステム ダイレクト販売 | マネーフォワード |
EXILE TRIBE mobile | セゾン自動車火災保険 | まんが王国 |
おいしい水の宅配便 | ダーツライブ | 楽天TV |
オークファン | ナビタイムジャパン | レコチョク |
オフィシャルメンバーズサイト | ニコニコチャンネル | 大阪神鉄豊中タクシー |
出典:三菱UFJ銀行ホームページ
http://www.bk.mufg.jp/tsukau/debit/visa/not_available.html
デビットカードが使えない店舗の多くは、月会費制を取っています。代表的なショップのインターネットプロバイダを例に出します。
インタネットサービスプロバイダの支払いの流れ
- 利用者がインタネットサービスプロバイダの指定日に口座に入金をする
- 利用者の口座から月会費が引き落とされる
- インタネットサービスプロバイダの口座に入金をされる
引き落としの際、利用者の口座が口座残高不足になると、月会費の決済ができません。決済ができないと銀行側が代金を立て替えが必要です。
実際に、インタネットサービスプロバイダ側ででこのような事件が多発しており、デビットカードでの支払いができなくなりました。
機内販売で使えない理由は、オンライン決済ができないからです。
以前、この不具合を狙ってデビットカードを悪用された事件があり、デビットカードが使えなくなりました。ただし、りそな銀行デビットカードなどは、例外的に対応しています。
このように、デビットカードが使えない店舗があるのがデビットカードの特徴です。
ネットショッピングで有利なのがクレジットカード、手間がかかるのがデビットカード


デビットカードはネットショッピングをした時には、手間がかかります。間違って注文をした時に直接返金されるからです。
最近は、アマゾンを筆頭にワンクリックで注文できるネットショッピングサイトが増えています。デビットカードを使った際、デビットカードのキャンセル処理は以下のとおりです。
- 商品を注文する
- 商品の代金が口座から引き落とされる
- キャンセルの申請をする
- 口座から返金される
- 1~2週間後返金される
このように、デビットカードはキャンセル後の返金に手間がかかります。
一方で、クレジットカードはキャンセルまで流れがスムーズです。
- 注文する
- 注文処理される
- キャンセルの申請をする
- キャンセル処理される
デビットカードに比べてスムーズです。本来キャンセルはいけませんが、デビットカードを使うと返金に時間がかかることは覚えておいたほうが良さそうです。
Jdebitキャッシュカードで買い物ができるのがデビットカード、クレジットカードカードで買物ができるのがクレジットカード
日本デビットカード推進協議会に加盟している金融機関が発行しているキャッシュカードはJdebit加盟店で使えます。マークは下記のとおりです。

反対に、Jdebit加盟店でVISAやMasterCardなどの国際ブランドに対応してない場合は、クレジットカードは使えません。
Jdebitは、ネット銀行だとPayPay銀行、大手だとみずほ銀行やゆうちょ銀行が対応済みです。手順はクレジットカードと同じ手順です。ただし、条件があります。
- 営業時間が限られている
- 対応していない銀行がある
- 使えるところが少ない
もし使うのなら、ゆうちょ銀行やみずほ銀行が発行するクレジット機能付きキャッシュカードを使うと、クレジットカードとJdebitの両方に対応できます。
比べてわかる、クレジットカードとデビットカードどっちを持ったほうがいい人


クレジットカードを持ったほうがいい人は、
- ポイント還元率重視な人
- 普段から車を使う人
- 海外旅行によく行く人
- ネットショッピングをよく使う人
- トラブルもカバーしたい人
- いろいろなポイントをためたい人
- ある程度の貯金を持っている人
- 高速をよく使う人
- 高い商品をローンで購入したい人
となります。デビットカードを持ったほうがいい人は、
- ゴールドカードが持ちたい人
- 貯金はあるけど、クレジットカードが持てない人
- ローンを組みたくない人
- 借金をしたくない人
- 現金や小銭を持ち歩きたくない人
- 財布の中身をすっきりさせたい人
- 計画的にお金をためたい人
- 高校生や大学生
となります。普段から旅行やドライブを楽しむ人は、クレジットカードが向いています。車や旅行に関するサービスが充実しているからです。
ETCも使えますし、旅行先のトラブルも付帯保険で補償されます。
一方で、お金やカードを持ちたくない人には、デビットカードが向いています。デビットカードが現金の代わりになるからです。
デビットカードを使うことで、少額のお金とデビットカードを持ち歩けばいいため、財布の中身もスッキリします
まとめ
今回は、デビットカードとクレジットカードの違いについて解説をしました。大事なことは、クレジットカードとデビットカードの違いを理解することです。
利用シーンによっては、デビットカードがオトクなるケースもあれば、クレジットカードがお得になることもあります。
ガソリンを使うならクレジットカード、審査がいらないゴールドカードならデビットカードです。旅行で使うのなら、デビットカードとクレジットカード両方が必要になります。
このように、クレジットカードとデビットカードの特性を理解することが大事です。

利用するシーンによって、クレジッドを選んだほうがいい人、デビットカードを選んだほうがいい人は違います。
ネットでの情報に惑わされず、デビットカード、クレジットカードの特性を理解した上で、選んでください。